刷毛の毛厚 の標準寸法

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刷毛のご紹介のときに、よく厚口とか薄口とかでてきます。では、標準はいったいどのくらいなの?というご質問をいただきました。本当にその通りですね。長年作っているわたくしは、つい、分かり切っていると思いこんでしまい説明不足でした。

わたくしが独立して 漆刷毛工房   ひろしげ として始めた頃(1975年)にはまだエンジニアの意識が多分に残っており、手書きのカタログにちゃんと寸法と誤差表を載せていました。しかし、時期尚早というか、そんな数字がまだ必要な時代ではなかったのでしょうね。完全に無視されてしまい(苦笑)、それ以来載せなくなりました。

しかし、今回ご指摘があり、ようやく28年経って必要とされるようになりました。時代の変化、使い手の意識の変化を感じますね。そして、年代の変化でしょうか。20代だった作り手のわたくしが50を越えましたからね。そして使い手の皆様は若い方が当然多いですから。

指定のときは、ほとんど「薄口で」とか「厚めに作って」とか言われ寸法指定はあまりありません。ここが刷毛師の難しいところです。産地や使い手のクセ、好みを勘案して読みとり作らねばなりません。

今回、目安として掲載させていただきますので参考になさってください。


■この寸法は大体の目安です。ここから、グレードランクによる寸法誤差がでてきます。例えば、泉清吉・大極上刷毛では 誤差範囲が +−1厘 程度。

特選で +−2厘 赤毛刷毛では +−2.5厘 になります。実はこんなところにも、グレードランクの差はありました。

ヒロシゲ印、小次郎印、無印はこの誤差がもう少し大きくなります。毛厚指定はできません。

※例えば、泉清吉・大極上刷毛の1寸では、標準毛厚は1分3厘〜1分5厘の範囲内になります。

※例えば、特選刷毛の1寸では、標準毛厚は1分6厘〜1分2厘の範囲内になります。

※例えば、赤毛半通しの1寸では、標準毛厚は1分6厘5毛〜1分1厘5毛の範囲内になります。

この範囲内を通常毛厚といたします。


■やや厚口、やや薄口というときは、大体約2厘、0.6ミリ程度厚くなったり薄くなったりします。誤差はあります。但し、刷毛巾にもよります。例えば、2分の巾ですと毛厚8厘2.4ミリですが、やや薄口で−0.6ミリしてしまうと1.8ミリ。これでは薄すぎますね。そのところは加減があります。


■厚口、薄口となると、大体約4厘 1.2ミリ程度動きます。


■寸法指定のときは、毛板から製作するため納期は夏期2カ月、冬期3カ月を目安にしてください。

※ほとんどの方は、やや厚口とかやや薄口と感覚でご指定いただきます。わたくしも、産地や今までの経験で製作いたします。

ただ、毛厚に微妙にこだわりたい方は、ぜひ、*.*ミリと でご指定いただいたほうが確かです。


 
刷毛の巾寸法

標準の毛厚

3寸 2分6厘 7.8ミリ
2寸5分 2分4厘 7.2ミリ
2寸 2分 6.0ミリ
1寸8分 2分 6.0ミリ
1寸5分 1分6厘 4.8ミリ
1寸2分 1分4厘 4.2ミリ
1寸 1分4厘 4.2ミリ
8分 1分2厘 3.6ミリ
6分と5分 1分 3.0ミリ
3分と2分と1分 8厘 2.4ミリ