| 乾漆刷毛について 砂田さんからいただきました。2001.11.26 |
| 「乾漆刷毛」に出会ったのは、増村紀一郎先生の「高岡市伝承技術研修会−乾漆」(1994年)の際の(工芸デザイン指導所が準備した)道具や材料の一つとしてです。結局、受講生13人全員がその刷毛を買った。 箆では付けにくい形のところに、下地をつけたり、麻布を貼ったりするとき、刷毛を利用する。乾漆作品を作る場合に下地仕事用に刷毛を使うことが多い。 金沢の高野漆行で、広重の赤毛やもっと安い刷毛を買い、下地用に使っていた。本には、刷毛を切り出したときは、下地用に使い、中塗りに使うなどして、上塗りに使えるようにしていくとあったし、別に不自由は感じていなかった。 塗り用の刷毛は、毛先を細く切り出す分、擦り減りやすい。毛先を丸めに、下地仕事専用に切り出せばどうなるのだろう。腰は出てくるし、毛先の擦り減り方も少なくなるだろう。 塗り用の刷毛を下地付けに使った場合、種油で洗っても、中に下地や糊漆が残ってしまい、何時の間にか硬くなっていることが多かった。灯油で洗い、水で洗い、もう一度灯油で洗い、それから種油で洗う。乾漆刷毛の場合は、毛が太い分、洗いやすい。 下地用の刷毛に必要なことは、腰があること(下地をムラなく展ばすため)、擦り減りにくいこと(下地や麻布はザラザラしているので)、それでいて形に沿って動くことができること等であろう。塗り刷毛よりは乾漆刷毛のほうが、それに適しているとは言える。 ビデオで見る増村益城先生や金沢の坂下直大先生によれば、下地を刷毛付けした後、極めて柔らかく削ったヒノキ箆で表面をそっと撫でて、刷毛筋を消しておくそうです。それが難しい人は、下地が硬化した後、上から下地を刷毛筋の中に箆で押し込んでも良い。 それぞれの作業に適した道具があればよいには違いないが、作業自体で工夫することもできるから、人の話を聞き、いろいろやってみて、自分にとって一番やりやすい方法を見つけていくのが一番だと思います。 乾漆刷毛に使われている毛が、塗り刷毛と違うのは見ただけで分かりますし、乾漆刷毛では漆を塗れない事も分かりますが、詳しいことは泉さんに説明してもらうしかありません。 |